シャン州ワ自治管区パンサン市内で、3月15、16日、北部連合7グループ、FPNCC(連邦政治交渉協議委員会)の会議が行われ、7項目の声明が発表された。声明の中で、現在のミャンマーの状況解決のために中国が介入することを歓迎し、緬中国境の安定のため、中国政府との協力を継続することなどが発表された。
KIO(カチン独立機構)会長のインパンラ将軍、アラカン軍総司令官トゥンミャッナイン、TNLA(タアン民族解放軍)ターアイポウン会長、UWSA(ワ州連合軍)幹部、SSPP(シャン州進歩党)幹部、MNDAA(ミャンマー民族民主同盟軍)幹部、NDAA(民族民主同盟軍)(マインラー)幹部らが出席した。7グループのうちUWSA、NDAA、SSPPの関係者が2023年1月5日、ネピドーで軍評議会の平和構築委員会と会談した。
中国は、国際社会で孤立している軍部政権の主要な同盟国であり、武器の提供も行っている。中国は、軍部政権を独裁体制と呼ぶことを否定している。UWSAは2万5千の兵士を擁し、中国とのつながりが強い。FPNCC(連邦政治交渉協議委員会)の声明では、中国がどのようにかかわるかについての詳細には触れられていない。FPNCC(連邦政治交渉協議委員会)のグループは、クーデター後、国軍打倒を目指す各地の防衛隊を受け入れ、キャンプを提供し、軍事教練等を行い、武器を提供している。
中国の一帯一路構想のほとんどは、中国内陸部からミャンマー北部を通ってインド洋に出る経路をとるため、ミャンマー北部の政情安定が不可欠の条件となる。2022年12月、鄧錫軍が中国アジア問題特使に任命され、3月にネピドーでミンアウンフラインと2回会談し、2月には、UWSA、KIA、NDAAの幹部と会談している。
2017年、国軍の掃討作戦で避難したロヒンギャ難民をミャンマーに戻すため、中国の外交官がパイロットプロジェクトとして緬中間に入って調整を行っており、近い将来、ロヒンギャ難民のミャンマー帰還を実現させると、在バングラデシュ中国大使が記者会見で述べた。
国連は現在、国軍のロヒンギャ等の少数民族に対するジェノサイドについて調査中である。