2023年1月5日午後3時、タンタラン市から約10マイル離れた地方防衛隊の所在地にかけて、国軍が4回にわたって戦闘機からの空爆を行った。そのうち2回は、爆弾がタンタラン市内に投下され、市内の数棟の家屋が破壊された。チンの防衛隊に被害は出なかった。
最近、チン人民防衛隊(CDF)がドローンを使って、タンタラン市内に駐留中の国軍キャンプを攻撃したことがあり、これに対する報復として空爆が行われたとみられる。タンタラン市内には国軍第266、第222歩兵部隊が駐留している。部隊の人員は合わせて約80名で、数人の警察官も駐留している。タンタラン市郊外には、チン国民軍(CNA)とチン人民防衛隊(CDF)のキャンプがあり、国軍と対峙している状況で、時に両者の間で小規模の衝突が起こっている。
2021年9月18日、タンタラン市内で初の市街戦が起こり、国軍の砲撃によりタンタラン市内の19棟が被害を受けた。その際、鎮火のために訪れたキリスト教牧師が国軍部隊に射殺された。その後、タンタラン市民は、市を離れ、近くの村々やインドのミゾラン地方に逃げ込んで避難するようになった。タンタラン市内から住民が避難した後、国軍は35回にわたって放火を行い、約1300棟を全焼させた。タンタラン市は、家屋約2000棟、人口約10000人の街である。